脊椎分離症 【腰痛・下肢痛】

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脊椎分離症 【腰痛・下肢痛】

脊椎分離症 一般論

腰椎の椎弓の上下関節突起部分が断裂した状態で、主に第4腰椎と第5腰椎に起こります。
10歳台前半から壮年期の比較的若い世代の激しいスポーツを行った人に多く見られ、分離した腰椎と、その上の腰椎の連結がなくなって不安定になり、周辺のじん帯や筋肉に負担がかかります。
そのため長時間同じ姿勢で立っていると負担が集中して痛みが生じます。
また椎間板をはさむ腰椎の間隔が狭まり椎間板ヘルニアになることもあります。
すべりがひどくなると脊髄神経が圧迫されて座骨神経痛を引き起こすこともあります。

望クリニックでの考え方

一般的な整形外科では、「レントゲンやMRIを見ると分離症があります。これがあなたの腰痛やシビレの原因です。治療は鎮痛薬や神経ブロック、リハビリ等がありますが、それでも耐えられない場合や根本的に治したい場合は手術しかありません」といった説明をします。
つまり、腰椎が分離していることが痛みやシビレの原因と考えます。

しかし、当院ではそのように考えません。ご存知ない方も多いでしょうが、腰椎が分離して、神経を圧迫しているように見えても何ともない方はたくさんいるのです。
つまり分離して神経を圧迫しているように見えてもそれが痛みやシビレの原因ではないことが多いのです。
では、痛みやシビレといった辛い症状の本当の原因は何か?というと、実は仙腸関節の機能障害であることが多いのです。

レントゲンやMRI検査で腰椎分離症と診断されても、それが足腰の痛みやシビレの原因になる事は少なく、その多く(約80~90%)は仙腸関節を主とした関節の機能障害が原因です。つまり腰椎の分離が原因であることよりも関節機能障害が原因であることのほうがずっと多いのです。
そのため腰椎分離症と診断されても、まずはAKA-博田法で再度診断してみる必要があるのです。

当院には分離症で手術を勧められたり、手術をしたのに良くならなかった方がたくさん来院しています。
また、仙腸関節の機能障害が原因の場合、手術で良くなることは期待できません。特に手術を勧められた方は、AKA-博田法で治療をしてから検討することをお勧めします。

望クリニック 症例

40代 男性

来院までの経過

平成18年頃、特にきっかけがなく腰や左下腿の後ろ側に痛みが出現。近くの整形外科に受診し腰椎分離症と診断され、鎮痛薬や神経ブロック、リハビリ等の治療を受ける。
しかし、徐々に痛みが強くなる為、総合病院の整形外科を受診したところ、やはり腰椎分離症と言われ手術を勧められた。
平成19年には大学病院の整形外科も受診したが同様に腰椎分離症で手術しかないと言われた。
本当に手術をこのまま受けてもよいか不安になり望クリニックへ来院。

他院での診断 腰椎椎間板ヘルニア、腰椎分離症
他院での治療 根本的に治すには手術といわれた。
鎮痛薬(後にアレルギーが出てしまい服用できなくなった)。
牽引マッサージ等のリハビリ
来院時の症状 腰痛、特に左側が強い。左下腿の後ろ側のしびれ。
症状は起床時が最もつらい。入浴等温まると楽になる。
明らかな麻痺等の神経の障害はなし。

自覚症状の経過

AKA-博田法初回 「腰痛が軽くなりました。左下肢のシビレも良いような気がします。」
AKA-博田法で軽減したため、痛みやシビレの原因は関節機能障害と診断し、手術は止めてAKA-博田法で治療していく事になった。
3回目 「2回目の後、ほとんど腰痛はなくなりました。
手術中止して良かったです。シビレはまだ残っています」
5回目 「朝起きた時もそれほど辛くありません。シビレも大分いいですね」
その後、AKA-博田法を続け4か月後には症状はほとんど消失。

考察

この方は、AKA-博田法で腰痛や左下腿のシビレの改善がみられたため、痛みやシビレの原因は仙腸関節を主とした関節の機能障害です。
関節の機能障害が原因のため手術をしても良くなる事はなかったでしょう。
関節の機能障害に対して分離症の手術をするという事は、例えば虫垂炎の方に胆石の手術を行うようなものです。

この方は、来院した次の週に大学病院で手術を予定していました。もし手術をされていたら症状が更に悪化していたかもしれません。

大学病院のような専門病院でもそんな事があるのかと驚かれる方も多いかもしれませんが、こういったケースは珍しくありません。これは一般的な整形外科医は関節の機能障害が痛みの原因になり得ることを知らないためです。そのため関節の機能障害が腰痛やシビレの原因とは診断できず、レントゲンやMRIにたまたま写った「異常(この場合、腰椎分離症)」が原因だと考えて、必要のない手術をしてしまう事があるのです。

この方は、手術の前にたまたま知人の紹介でAKA-博田法を受け、原因が脊椎分離症ではなく、仙腸関節の機能障害が原因だと診断できたため、予定していた手術を回避することができました。
当院にはこの方のように手術を勧められた方、手術をしても良くならなかった方が多数来院し、その多くがAKA-博田法で治療することで良くなっています。
不要な手術を避けるためにも手術の前に必ずAKA-博田法を行い、痛みやしびれの原因が関節の機能障害にあるかどうかを確かめる必要があります。