頭痛
望クリニックでの考え方
慢性的な頭痛の中に関節機能障害が原因のものがあり、頭痛外来など専門の病院でも良くならない頭痛がAKA-博田法で良くなることがあります。
一般的に頭痛は、次の様に分けられます。
- 1次性頭痛:原因がはっきりしない頭痛:片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛
- 2次性頭痛:原因がはっきりしている頭痛:脳出血、脳梗塞、腫瘍、髄膜炎、緑内障等。
一般的な病院での治療は、その各々の病態に即した薬物療法です。
AKA-博田法の頭痛治療に対する考え方は以下の通りです。
point
- 1次性頭痛(原因のはっきりしない頭痛)には関節機能障害が原因による頭痛が混在している。AKA-博田法により、関節機能障害が頭痛の本当の原因かを確かめる必要がある。
- 関節機能障害は採血や画像診断等の通常の検査では診断できないため、関節機能障害が原因で起きている頭痛の多くは見逃されている。
- 頭痛の原因が関節機能障害であれば薬による治療は対症療法で、根本治療はAKA-博田法である。
関節機能障害と頭痛は関係ないように思えるため、「そんな事はありえない」と思われる方も多いでしょう。専門の病院に受診した方ほど、その考え方には大きな隔たりを感じ、なかなか受け入れられないと考えるかも知れません。
しかし、腰痛や首肩のこりで悩んでいる患者さんのなかに、頭も痛くなるという方は大勢います。例えば、デスクワークの方で肩が凝ってくると頭痛もするという話はよく聞きます。肩こりの多くは関節機能障害が原因です(肩こりの症例を参照)。このことから関節機能障害と頭痛には充分な因果関係があると考えられます。
AKA-博田法で関節機能障害を治すと肩こりは軽くなり、同時に頭痛も良くなることが多々あります。また、肩はこらなくても頭痛にお困りの方も少なからず来院されます。AKA-博田法を行い頭痛の症状が変化すれば、関節機能障害が原因である可能性が高いと考えAKA-博田法を継続します。これにより、多くの頭痛は解消しています。
関節機能障害は新しい概念のため、頭痛との関係は科学的に証明されていません。しかし、AKA-博田法で治療すると良くなる頭痛が多いことも事実です。いろんな治療を試しても、なかなか治らずにお困りでしたら、AKA-博田法を受けてみてはどうでしょう。
(注)望クリニックの患者様の多くは、1次性の頭痛に分類される方です。AKA-博田法で診断・治療した結果、適応ではないと判断した場合、その時点で専門病院へ紹介いたします。
望クリニック 症例
20代 女性
来院までの経過
仕事(主にデスクワーク)で疲れると、肩こりが辛くなり、頭痛もする。お風呂などで温めると肩こりや頭痛は楽になるが、冷えたり疲れたりすると悪化する。
肩こり、頭痛がどうにかならないかと思い、近くの病院を受診し鎮痛薬等の内服薬を処方された。鎮痛薬を服用すると少し頭痛は治まるが仕事で疲れるとあまり効果がない。よく行くマッサージもその直後は楽だが、疲れると肩こりと頭痛がする。
何か、他に治療がないかと思い、平成23年に望クリニックに来院。
来院時の症状 | 両肩の肩こりと頭痛。 座り仕事などで同じ姿勢を続けると症状は悪化する。 暖めると症状は楽になるが冷やすと悪化する。 休日はそれほど辛くない。 |
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AKA-博田法による治療後の変化
AKA-博田法初回 | 肩がすごい軽くなりました。 頭痛は治療前もあまり感じていなかったのでよくわかりません。 |
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3回目 | 仕事中、以前ほど肩も頭も辛くなりません。以前より良くなっている感じがします。 |
5回目 | 肩こりや頭痛はそれほど気にならなくなりました。仕事に集中できます。 でも、頑張りすぎると肩こり・頭痛が出ますね。 |
現在 | 肩こりと頭痛は以前に比べてかなり軽減した。しかし、仕事柄、関節の機能障害を日常的に起こしやすい生活であるため、AKA-博田法は1-2ヶ月に1回の割合で継続している。鎮痛薬などは内服していない。 |
望クリニックでの診断
仙腸関節を主とした関節機能障害
考察
この方の場合、AKA-博田法を行い頭痛、肩こりの症状に変化が現れたことから、原因は関節機能障害であると考え治療を継続した。治療により、頭痛、肩こり共に改善したため、根本原因は関節機能障害であると考える。関節機能障害に対する根本治療はAKA-博田法のため、他の薬物などの治療は効果がなかったのであろう。
50代 男性
来院までの経過
幼少時から常に頭の締め付け感や重さがあり、酷いときには偏頭痛のズキズキした痛みがあった。
成人してからも、頭の締め付け感や重さ、頭痛の発作は変わらず、現在も続いている。
いくつもの病院を受診し検査を受けたが、異常な所見はみられなかった。
H.23年に酷い発作があり、大学病院で脳の検査をしたが、やはり異常所見はみられなかった。
H.24年1月に再度発作があり、薬を飲んでも治まらないことから、知人の紹介で来院。
初診時の症状 | 右頚に痛みを伴う強い凝り 光過敏 拍動性の激しい頭痛と、頭の締め付け感 |
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治療の経緯
初診時 (H.24年1月) |
治療中から、拍動性の痛み・頭の締め付け感が少しずつ和らいできた。 |
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治療終了時 | 右頚の痛みと凝り、拍動性の激しい頭痛と頭の締め付け感はほとんどなくなり、右頚と頭に重さとだるさを感じる。その後、激しい発作はなく一ヶ月が過ぎている |
患者様コメント
今まで、痛みが酷くなり始めるとすぐに痛み止めの薬を飲んでいたのですが、こんなに痛みが和らぐことはありませんでした。
考察
この方は検査の結果、脳に異常な所見はなく、慢性的な頭痛と考えられます。
頭痛の発作が起こる前駆症状として、「頚のコリが強くなる」ことがありました。このことが首や肩のコリの原因である関節機能障害と頭痛の関連性を疑う理由の一つでした。
今後は定期的な治療で「頚のコリ」を改善していくことで、頭痛の発作を抑えられることが可能ではないかと考えています。