急性腰痛症(ぎっくり腰) 【腰痛・下肢痛】

tel:03-3915-8160

東京都豊島区巣鴨3-16-12巣鴨GMビル1F

  • TOP
  • 急性腰痛症(ぎっくり腰) 【腰痛・下肢痛】

急性腰痛症(ぎっくり腰) 【腰痛・下肢痛】

急性腰痛症 一般論

急性腰痛症とは突然のように痛み出す腰痛のタイプの1つで、代表的なものには、ぎっくり腰があります。

急性腰痛症は、重い物を持ち上げる時や、急に腰を捻る動作をした時などに発症します。
腰がその動きや負荷に耐えられず、何らかの形で支障をきたし、痛みが生じます。急性腰痛症は腰の痛みが関係しますが、腰のどの部分が痛むか、原因がどこにあるかは人によって、そのケースによって異なると言われています。

一般的に急性腰痛症で痛めやすい箇所としては、腰椎、背筋や筋膜などです。同時に複数の箇所を痛めることもあります。治療の基本は安静です。

望クリニックでの考え方

急性腰痛症の多くは、中腰で腰を捻った際に仙腸関節がねじれた位置で引っ掛かり動かなくなったり、炎症を起こしたことで痛みが起こると考えます。治療はAKA-博田法により仙腸関節のねじれを取り除き、滑らかに動くように治療します。
当院で、急性腰痛症に対して次のような研究を行い発表しました。

【表】

急性腰痛比較試験:構造化抄録
研究デザイン
前向き(prospective)、無作為試験
対象者
2001年12月1日~2002年6月30日までに初診した発症後一ヶ月以内の急性腰痛の患者118名で、骨折、腫瘍、感染症を原因とした腰痛を除いたものを対象。
介入
初診患者にたいしてAKA‐博田法のみで治療した群をAKA‐博田法群とし、整形外科の通常の腰痛治療を行った群を通常治療群とした。
主要検討項目
年齢、性別、初診時の痛みの程度について、AKA群と通常治療群の母集団に偏りはない。
腰痛の評価はVAS及び日整会腰痛判定基準をもちいエンドポインドは疼痛の消失とした。
追跡期間は2ヵ月。

急性腰痛症の患者を安静のみで治療した群とAKA-博田法を行った群で比較すると、安静群は完全に痛みが消失するまで1カ月以上かかる方が50%以上いましたが、AKA-博田法を行った群は2週間以内に完全に痛みが消失した方が約80%でした。
この事から、急性腰痛症にAKA-博田法は非常に有効であると考えています。

実際に治療を受けた患者さんの症例

S35年 男性

来院時までの経過

明らかな異常なし

自宅の引越しで、作業中に段ボールを持ち上げる際、中腰でバランスを崩してしまった。
それから、腰に激痛発生。同日、整形外科受診。レントゲン上特に異常なく、ただのぎっくり腰だから安静にしていれば治ると言われた。仕事も休めないのでなんとか早くに治らないものかと思い当院に翌日受診した。

他院での診断名 急性腰痛症、ぎっくり腰
他院での治療 安静、湿布、鎮痛薬の処方
来院時の症状 平成21年初診。症状は下図の通り。
痛みの為に体を動かすのも辛く、寝返りも困難な状態

自覚症状の経過

AKA-博田法初回 治療直後、「激痛はなくなりました、寝返りもうてます」と症状の改善がみられた。
AKA-博田法
1週間後
患者さんから電話連絡で「あれから痛みはどんどん楽になり、今はほとんどないです。仕事もできます」症状なくなった為、治療終了となった。

望クリニックでの診断

仙腸関節の捻挫

考察

仙腸関節は中腰の時が一番不安定な状態になります。中腰姿勢で無意識に体を捻る等の動作により、不安定な状態の仙腸関節がねじれて引っ掛かってしまう(機能障害を起こす)事が多いのです。
中腰姿勢をする時は、「さあ。これから中腰をするぞ」とちゃんと意識して行うと比較的機能障害を防ぐことができるようです。
この方は中腰でバランスを崩した際に仙腸関節がねじれて引掛かかり動かなくなってしまった(機能障害を起こした)と考えられます。
AKA-博田法で仙腸関節の治療をした直後に痛みが改善したことから、原因は仙腸関節の機能障害であったと診断しました。