腰部脊柱管狭窄症の症例
S14年 男性(手術を予定していた男性)
来院までの経過
平成21年頃より腰痛と左の下肢痛が出現。大学病院を2件の他、脊椎外科の専門病院や整形外科クリニックを受診し、MRIで腰部脊柱管狭窄症と診断された。
神経ブロックや鎮痛薬などによる治療を受けたが良くならない為、当院受診の3か月前に大学病院で腰部脊柱管狭窄症の手術を目的に入院した。
しかし、手術の直前に心筋梗塞になり手術は延期、これが元で腰部脊柱管狭窄症の手術はできないと言われてしまった。
他に何か良い治療はないかと思い、鍼灸や整体等様々な民間療法を試すもなかなか改善されなかった為、平成22年に当院受診。
他院での診断 | 腰部脊柱管狭窄症。治すには手術しかないと言われて手術を予定していたが、心疾患のためできなくなってしまった。 |
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他院での治療 | 鎮痛薬などの内服治療。 |
来院時の症状 | 慢性的な腰痛。数mの歩行で足が痛くなり歩けなくなる |
自覚症状の経過
AKA-博田法 初回後 |
「腰の痛みが軽くなったような気がします。」 |
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3回目 | 「腰の痛みは軽くなっています、歩行も100mくらい歩けます。」 |
5回目 | 「腰の痛みも、歩いた時の足の痛みもほとんどでません。手術しかないと言われていたのに心臓が原因でできなくなってしまった時はもう治らないかと思いましたが、おかげさまで良くなっています。手術しなくて本当に良かった。」 |
現在 | 現在、痛みはほとんど無い。時々無理をすると腰が痛む事はあるが、治療をすると良くなり快適に過ごせる。 |
望クリニックでの診断
仙腸関節を主とした関節の機能障害
考察
AKA-博田法によりすみやかに改善された事から、この方の痛みの原因は仙腸関節の機能障害であったと考えられます。この方は高名な脊椎の専門病院や大学病院を幾つも受診されていましたが、どの病院でもMRIで腰部脊柱管狭窄症と診断され、治療は手術しかないと言われていました。
整形外科のほとんどの教科書には、関節の機能障害とそれによる痛みやシビレについては書かれていません。そのため、ほとんどの医師は仙腸関節の機能障害が様々な症状の原因となっていることを知りません。
関節機能障害を知る医師とそうでない医師とでは痛みの診断、治療に対して大きな隔たりがあるのです。
例えば腰痛や歩行時の痛みやシビレを訴える患者さんを診療する場合… |
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手術は体に大きな負担が掛かるだけでなく、一度行うと完全に元に戻ることはできません。また、手術により関節が硬くなりAKA-博田法への反応も悪くなる傾向があります。
何より関節の機能障害は手術で治りません。むしろ手術の刺激により、症状がより強くなる事もあります。これらの理由から、手術を考える前に必ずAKA-博田法を行い関節の機能障害の有無を再度診断することをお勧めします。
この方の場合、受診したいずれの医療機関もAKA-博田法を知らない医師ばかりでのため、腰部脊柱管狭窄症と診断され手術を予定していました。たまたま併発した心疾患により手術は回避しましたが、仮に手術を受けても症状の改善は見込めなかったでしょう。
不要な治療や手術を回避するためにも、現在の症状や診断に疑問点があるような方は一度、当院に問い合わせ下さい。